
西尾製茶「玄米珈琲」
焙煎することで、玄米の栄養価をさらに高める!
コーヒーのような黒褐色に香ばしい風味。だがコーヒーではない。製造・販売する西尾製茶の西尾仁一代表は「焙煎した玄米。健康が気になる方や妊娠中の女性のコーヒーの代わりになればと名付けた」。
2010年の発売当初は「コーヒーなのか」との問い合わせも多かったが、口コミで売れるようになると浸透。15年からは、アメリカ、シンガポール、台湾、マカオでも販売する。
西尾製茶は鹿屋市に750アールの茶畑があり、1970年から茶葉の出荷や小売りを営む。
玄米珈琲の発案は栄養士の資格を持つ姉の考代さん。アトピー性皮膚炎に悩んで玄米食で体質改善を図っていたとき「玄米はポリフェノール、食物繊維、フィチン酸が豊富でデトックスにつながる。焙煎で栄養価が上がる」と、玄米を焙煎して飲むことを思いついた。
そこで父・正美さんが茶の製造技術と勘で焙煎の温度や時間を探求。試行錯誤を重ねて商品化につなげた。玄米は鹿屋市で栽培される無農薬・有機JAS認定のものを使う。玄米が育つ田んぼにはタニシがすみ、手作業で駆除する。
茶業の繁忙期は家族総出で、寝る間も惜しいほど。新たな商品開発と販路拡大に労力や時間を割くことは容易ではなかった。
「思い切って茶の製造を委託した。海外進出もでき、最近は家族と過ごす時間を作れる」。
妻の歩さんは徳島県出身。鹿屋体大卒で鹿屋市の生活は20年近い。「農業に携わる人は生き生きとしている。楽しさを一緒に発信したい」。高隈山の麓に広がる茶畑を、頼もしい笑顔で見渡した。
西尾製茶
- 鹿屋市東原町6204
- TEL:0994-43-9719
- HP /西尾製茶
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玄米珈琲は県内の土産物店や通信販売で購入できる。下の写真は鹿屋市のKITADA SARUGGA(キタダサルッガ)にそろう西尾製茶の商品。玄米珈琲パウダータイプ(100g・864円)、ティーバッグタイプ(6個入り540円~)。
KITADA SARUGGA(キタダ・サルッガ)
- 鹿屋市北田町8-9[MAP]
- TEL:0994-45-6168
- 営/11:00~18:00(L.O.17:30)
- 休/火曜
- P/あり
- HP/KITADA SARUGGA
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よかもんのススメ…
杵屋モン・ドール
きねや
鹿屋市のさつまいも「かのや紅はるか」を使ったかるかんや焼き菓子、「ばら色サブレ」など“鹿屋”を味わうお菓子がずらり。1948年創業の和洋菓子店を、2代目店主の辻雅春さん、まゆみさん夫妻が守る。玄米珈琲を使った生チョコレート(1個:172円、6個箱入り:1,296円)は「パウダーを練り込み、粗挽きをコーティングした」。
香ばしい風味が口の中でとろけ、ザクザクの食感も楽しい。冬季限定だったが、今年は9月から販売を始めた。西尾製茶の緑茶を生地に使ったフィナンシェ「お茶ったもんせ」(145円)も味わって。
9月30日まで柳川氷室(鹿児島市)の氷を使った自家製シロップのかき氷も。下の写真は「プレミアムお茶ミルク」(464円)。
杵屋モン・ドール
- 鹿屋市北田町4-10[MAP]
- TEL:0994-43-7109
- 営/8:00~19:00
- 休/不定
- P/あり
- HP/杵屋モン・ドール
- /kineyamontdore
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