
奄美の郷土料理「鶏飯」
栄養満点の一品は夏バテ対策に!
暑さが厳しくなると、食も細くなりがちです。疲労や胃腸の機能低下がもたらす夏バテ解消には、消化の良い良質なタンパク質の摂取が効果的です。
奄美の郷土料理「鶏飯」は、ご飯に彩り鮮やかな具材をのせて鶏がらから取った濃厚スープをかけて食べる栄養満点の一品で、食欲がなくてもさらりと食べられます。
鶏飯レシピ
- ~材料~(4人分)
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- ご飯:丼4杯分
- 鶏がら:1羽分
- ささ身:250g
- 水:1800ml
- ショウガの薄切り:1片分
- 酒:大さじ2
- みりん:小さじ1
- 塩:小さじ1
- 薄口しょうゆ:大さじ1
- シイタケの甘辛煮
- 干しシイタケ:6枚(25~30g)
- 酒:大さじ1
- みりん:大さじ2
- 濃い口しょうゆ:大さじ2
- シイタケの戻し汁:100ml
- 錦糸卵
- 卵:2個
- 砂糖:小さじ1
- 塩:2つまみ
- 油:適量
- 薬味
- 小ネギ、刻みのり、白ごま、パパイアのみそ漬けなど
- ~作り方~
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- 鶏がらに熱湯を回しかけて、水で血合いなどを洗い流す。干しシイタケはひたひたの水に漬けて戻す(戻し汁は取っておく)。
- 大きな鍋に鶏がら、水、ショウガを入れ、火にかけ沸騰したらふたをして弱火で1時間ほど煮込む(圧力鍋を使う場合は圧力がかかってから弱火で10分)。
- ②にささ身を入れ火が通ったら取り出し、細かく裂く。ざるに厚手のクッキングペーパーを敷き、鍋のスープをこす。少量のスープをささみに振りかけておくとしっとりする。スープに酒、みりん、塩、薄口しょうゆを加え味を調える。
- 戻したシイタケは石突きを取り千切りにして、調味料、戻し汁と一緒に鍋に入れ味を煮含める。
- 卵を溶いて調味料を加え、錦糸卵を作る。
- パパイア漬け、ネギなど薬味をみじん切りにする。
- 出来上がった具を皿に盛り付ける。器にご飯をよそい、好みの具や薬味、刻みのりをのせてスープをたっぷりとかけて食べる。
具材をのせるので、スープは薄い塩味ぐらいがちょうど良い
透明の“黄金スープ”を取るこつは②の工程でぐつぐつ沸騰させないこと。途中のあく取りは不要
薬味のネギや漬物の代わりに刻んだ青ジソや梅干しを入れると、さらにさっぱりした風味になります。お好みの旬の薬味で楽しんでください
料理制作・監修

鎌下直子さん
鹿児島市生まれ。夫、息子、娘の4人家族。
料理好きの祖母や料理講師だった母の影響もあり料理の道へ。出産後、日々の食の重要性を再認識し、食生活アドバイザー、国際薬膳食育師、アスリートフードマイスターなどを取得。レシピ開発や学校・企業での料理講師に携わる。
「家ごはんを大切に」をモットーに食育、伝統料理、料理法、栄養などあらゆる切り口から食スタイルを提案している。
鎌下直子さんのEssay
夏を代表する野菜といえばゴーヤー。暑くなってくると無性に食べたくなり、独特の青い香りと苦みは癖になります。
子供たちが小学生の頃、自由研究で種から育ててびっくりするほど収穫できて以来、ゴーヤーのカーテンは夏の風物詩となりました。たくさん採れたら、日持ちのするつくだ煮やピクルスなどを作り、夏バテ予防の栄養源として常備します。
中でもよく作るのはゴーヤーと梅の氷砂糖漬け。苦甘くてパリパリとした食感は、どこか懐かしくてほっとする味わいで、大人になってしみじみおいしいと思うようになりました。
ゴーヤーと梅の氷砂糖漬けレシピ
- ~作り方~
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- ゴーヤー2本を縦半分に切り、中わたを取って薄切りにする。
- 氷砂糖1/2カップ、酢1/4カップ、梅干し3個と一緒にビニール袋に入れ、梅干しをつぶしながら全体をよくもみ込み、空気を抜いて冷蔵庫へ入れる。
時々上下を返しながら、氷砂糖が完全に溶けたら食べ頃。一晩ほどで漬かります。
苦みが気になるときは、軽く湯通しすると和らぎます。