
さつますもじ
お祝いの席を飾る郷土ずし。タイのでんぶで華やかに♪
鹿児島の郷土料理「さつますもじ」。すもじとは「すし」のことで、ばらずし、まぜずしとも呼ばれます。酢飯に地酒をまぜ込むことで、甘い香りがふんわり残るのが特徴です。
自家製のタイのでんぶと錦糸卵をたっぷり飾るのがわが家流。
おめでたい日に欠かせない一品です。
さつますもじ
- ~材料~(4人分)
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- レンコン:100g
- A
- 昆布だし:大さじ6
- 酢:大さじ3
- 砂糖:大さじ2
- 塩:小さじ1/3
昆布だしは水200ml、昆布5cm角をふたの閉まる容器に入れ冷蔵庫に一晩置く。余った分は吸い物などに使える。
- 米:2合
- 合わせ酢
- 酢:大さじ3
- 砂糖:大さじ2
- 塩:小さじ2/3
- すしの具
- 干しダイコン:10g
- 干しシイタケ:2枚
- ゴボウ:10cm
- ニンジン:1/3本
- タケノコ:50g
- さつま揚げ・ かまぼこ:各50g
- B
- 砂糖:大さじ1
- みりん:大さじ1
- 薄口しょうゆ:大さじ1と1/2
- シイタケの戻し汁:200ml
- 錦糸卵
- 卵:3個
- 塩:少々
- サラダ油:適量
- 地酒:大さじ2
- タイのでんぶ:適量(作り方は下のEssayをご覧ください)
- キヌサヤ(ゆでて千切りにする):適量
- ~作り方~
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- レンコンは皮をむいて3mm厚さの花切りにする。鍋に水と酢少々(分量外)を入れ、レンコンを2、3分ゆでてざるに上げ、熱いうちにまぜ合わせたAに漬ける。
- 硬めに炊いた米に合わせ酢を回しかけ、切るようにまぜる。
- 干しダイコン、干しシイタケを水で戻す(シイタケの戻し汁は取っておく)。
- 干しダイコンは1cm幅に切り、ゴボウはささがき、ニンジン、タケノコは1cm角の薄切り、干しシイタケは石突きを落とし薄切りにする。
- さつま揚げ、かまぼこは1cm幅の薄めの短冊切りにする。
- 鍋に④とBを入れ、弱めの中火で煮る。煮汁が半分ぐらいになったら⑤を加え、煮汁がほぼなくなるまで煮る。
- フライパンに油を引いて溶き卵を薄く焼き、錦糸卵を作る。
- ②に地酒を振り入れ、⑥の具材を加え切るようにまぜる。
- 器に⑧を盛り、錦糸卵、タイのでんぶ、キヌサヤ、①のレンコンを飾る。
料理制作・監修

鎌下直子さん
鹿児島市生まれ。夫、息子、娘の4人家族。
料理好きの祖母や料理講師だった母の影響もあり料理の道へ。出産後、日々の食の重要性を再認識し、食生活アドバイザー、国際薬膳食育師、アスリートフードマイスターなどを取得。レシピ開発や学校・企業での料理講師に携わる。
「家ごはんを大切に」をモットーに食育、伝統料理、料理法、栄養などあらゆる切り口から食スタイルを提案している。
鎌下直子さんのEssay
子供の頃、お正月や家族の祝い事によく作ってもらったさつますもじ。台所に大きなすしおけが出ると、今日は特別な日なのだとワクワクしたのを覚えています。
すし飯をうちわであおぐ手伝いをすると、味見と称して母がこっそり口に入れてくれるのがうれしくて、率先して手伝ったものです。具材とすし飯、木のすしおけが何ともいえない良い香りでした。

タイのでんぶ
甘めのでんぶと甘辛く煮込んだ具材の相性は抜群で、ふんわりと優しい食感がさつますもじのおいしさを一段と引き立ててくれます。
- ~タイのでんぶの作り方~
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- 鍋に水とタイの切り身約200gを入れ、中火で5分ゆでて冷水に取る。
- 骨と皮を除きふきんで絞って、フードプロセッサーで軽くかきまぜる。
- ゆで汁を捨てた鍋に戻し、砂糖大さじ2、酒大さじ1、塩ひとつまみ、水で溶いた食紅を少量加えて、ふんわりするまで弱火でいる。