
栗野岳登山道から望む霧島連山
山登りが気持ちいい季節が到来しました。霧島連山の中で最も西に位置する湧水町の栗野岳は登山初心者でも気軽に登れる山。空気の澄んだ秋晴れの日は、北東側に霧島の山々、南側に桜島、西に紫尾山が一望できます。
登山道には赤や黄色に色づいた木々の紅葉や草花が登山者を楽しませます。さあ家族でハイキングに出発!
栗野岳周遊ルート案内
県道103号沿い栗野岳レクリエーション村には栗野岳へ向かう枕木階段があり、登山道へと続きます。日本一の枕木階段を登ると、デッキのある展望所に着きます。
ここからの登山道は1,029mのピーク過ぎまでややきつい登りが続きます。黄色や赤色に色づいたシロモジやミズナラなどの紅葉を楽しみながら登るとやがて「もみじ群生地」に到着します。
ここから先は平坦な樹林帯の中を進み、見晴台と栗野岳第2峰への三叉路分岐があり、直進すると見晴台に着きます。
見晴台からは東側に韓国岳、えびの岳、硫黄山、白鳥山などの霧島連山が望めます。南側には鹿児島湾に浮かぶ桜島、天気が良いと金峰山、大野岳などが見えます。西の方には紫尾山が遠望でき360度の絶景が楽しめます。
ここで登ってきた枕木登山口へ引き返すのもいいですが、栗野岳第2峰へ向い栗野岳を周遊するルートをお勧め。
見晴台から第2峰への三叉路へ戻り北へ。ゆるやかな尾根を下り、ロープが張ってある岩場を登り詰めると、栗野岳第2峰(1,094.2m)です。ここには三角点があり、韓国岳、えびの岳、硫黄山の白煙、白鳥山や見晴台が間近に見えます。
第2峰から北北西へ、ゆるやかな樹林帯を進むと栗野岳山頂・最高点(1,102m)と温泉側登山口への三叉路に着きます。山頂は樹林帯の中で展望もないので、三叉路を温泉側登山口へ下山しましょう。
第一展望台を経て一気に登山口まで下りが続きます。急斜面をぐんぐん下るため滑りやすいので慎重に下りましょう。ダイダイ色の木肌をしたヒメシャラやスダジイの大木が登山者を歓迎してくれます。小一時間ほど下ると県道に出て左折、25分も歩くとスタート地点に戻ってきます(全行程約3時間半)。
登山道MAP
栗野岳からの贈りもの~ルート上で見つけた秋を彩る草花~
山歩き・安全登山のために
登山ルートの確認
登山する前に歩くコースを理解しよう。どんな山でどういったコースを歩くのか、自分で分かる範囲でいいので確認しよう。初心者はベテランに頼るのではなく自分で現在地や分岐点の確認をすることが大切。
登山は競争ではないので一人で先を急ぐ歩き方はせず、グループの声が聞こえる範囲で行動しよう。一定時間歩いたら休憩を取り自分や同行者の体調の変化に気配りを。遅れ出す人がいたら、その人に歩調を合わせよう。
登りより下りに注意
登り始めは特にゆっくりと。少し肌寒いくらいの服装でスタートしよう。おやつなどは休憩や歩行中に口に入れよう。登りより下りが道に迷いやすく、事故も多くなりがち。疲労が溜まる山登り後半や下山のときは要注意。
木の根や滑りやすい登山道では、跳びはねたりルートを避けたりせず、リズム良く膝のクッションをうまく使い、靴裏全体で地面をしっかり捉え、浮き石などに乗らないで慎重に歩くよう心掛けよう。
登山道で迷わないために
登山ルートにはピンクのテープなどが道しるべとして立木などに下げてある。登山道が間違いないか確認しながら歩こう。「道に迷った」と感じたら、あわてず元の場所に戻ろう。特に分岐点は迷いやすいので要注意。
広い尾根や複数の登山道が交差する地点では立ち止まり、進むべき道の確認を怠らない。子ども連れの登山は子どもの姿、位置を見失わないよう常に確認しよう。子どもは身が軽く動きも速いので範囲から逸脱しないよう見守りを。
教えてくれた人
上ノ園 弘さん
鹿児島県山岳・スポーツクライミング連盟 しゃくなげ会メンバー
- フェリアからのお願い
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季節・天候によって山は様々な顔を見せます。天気予報のチェックはもちろん、服装・持ち物・ルートなど、万全の準備の上、安全に山歩きを楽しんでください。
疲れを癒した~い!!。付近にある温泉・栗野岳温泉「南洲館」の情報はこちらから!