
コストや強度が違う木材を“適材適所”
日本の建築には、さまざまな木材が使われます。天然木をはじめ、天然木をいくつか組み合わせた集成材、ベニア状の天然木を重ねた合板、木材チップを集めて圧縮したMDFやパーティクルボードなどです。それぞれコストや強度が異なり“適材適所”で活用されます。
気をつけたいのは集成材、合板、MDF、パーティクルボードの加工時に使われる接着剤。粗悪なものは体に有毒な成分が放散され、健康被害が起こるシックハウスになってしまいます。コストだけにとらわれず、耐久性や安全性をしっかり確認することが大切です。
天然木
木がもつ利点を生かせる。一本材で使う梁(はり)などサイズが大きいものは高価。梁、柱、床、テーブル、イスなど全般に利用
集成材
強度を管理しやすい。サイズによって天然木より高価なものも。梁や柱などの構造材、かもいや長押などの造作材に利用
MDF・パーティクルボード
安価だが、変形や破損をしやすい。MDFのほうが木材チップの密度が細かく丈夫。断面が粗いのはパーティクルボード。ドアや窓の開口枠、棚などに利用
合板
比較的安価で、多く使われる。変形が少ないが、一枚板に比べて熱伝導が高く、水分を含むと膨張。床や床の下地材などに利用
教えてくれた人
住友林業 一級建築士・貞本 幸二さん
- 鹿児島市与次郎2-4-35 KSC鴨池ビル8F[MAP]
- TEL:099-813-4177