
誰もいないのに突然「ばきっ」なんて音がしたら……
心霊現象ではありません!「家鳴り」という現象なのです。
家の中で突然「パキッ」「バキッ」と音が鳴ることがあります。心霊現象とも言われますが、これは家の建材に使う木から出る音。霊の仕業ではないのでご安心を。
戸建てをはじめ、マンションでも床や壁に木材を使います。特に新築は、木材同士がまだなじまないので、なじむ過程で摩擦による音がします。また、木は、地震、湿気、気温などで変形しても元の形に戻る力があり、このときにも音が鳴ります。
木材の摩擦音で分かりやすいのは、古い家の床のきしみ。これは木がやせ、隣の床材と擦れることで音が出ます。京都の二条城にある「鶯張りの廊下」は、あえて摩擦音が出る設計で侵入者を防いでいたようです。
家鳴りが起こりやすいのは…
新築
特に木造住宅は全体的に木材を使うので気になるかもしれません。5年ほどで木材はなじみます。自然現象なのでご心配なく。
寒暖の差
木は、気温や湿度で膨張したり乾燥したりします。エアコンによる温度変化にも反応します。
地震のあと
ほんの少しのゆがみでも、木は元に戻ろうとします。その過程で音が鳴りやすくなると思われます。
教えてくれた人
住友林業 一級建築士・貞本 幸二さん
- 鹿児島市与次郎2-4-35 KSC鴨池ビル8F[MAP]
- TEL:099-813-4177