
大重谷水源こい料理そうめん流しの「こい刺身A定食」
大重谷水源こい料理そうめん流しで涼を―
七窪の天然水で育ったコイの刺し身と、鹿児島らしく『そうめん流し』で冷たいそうめんが味わえるのがこちら「大重谷水源こい料理そうめん流し」さん。
オススメは「こい刺身A定食(=写真上)」。こちらの天然水育ちのコイは臭みが全くないそう。だから刺し身で食べられちゃう。
滋養強壮によいとされるコイ。通年営業で、夏バテ対策はもちろん、免疫力が下がりやすい冬にも!!
大重谷水源で“湧き水”のかけ流し!?を…
「まろやかでおいしい」と評判を聞いた人が次々と訪れる大重谷水源。こちらの水を使った商品もいろいろあるみたい。
鹿児島市近代水道の発祥・七窪水源
ミネラルを含んだ天然水が現在も1日に約11,800m3湧き出る、鹿児島市の水源のひとつ。導水トンネルなどは立ち入りが規制されていますが、例年、6月上旬ごろまでホタルも舞うとのこと。
ここから、ゆる旅スケッチの世界をお楽しみください。
豊かな緑。湧き出る銘水―
山の鮮やかな緑に囲まれ耳を澄ますと、ザーザーと水の流れる音や鳥のさえずりが聞こえてくる。鹿児島市下田町の七窪水源周辺は、市街地から車で20分ほどとは思えない、豊かな自然が多く残る場所だ。
鹿児島市の近代水道の発祥である七窪水源は1919(大正8)年に完成した。ミネラルを含んだ天然水が現在も1日に約11,800m3湧き出る、鹿児島市に不可欠な水源。導水トンネルなどは立ち入りが規制されているが、こけむしたトンネルの石門の重厚なさまは、柵越しでもその趣を感じとれる。「この辺りは春なら山桜、秋は紅葉が楽しめますよ」と、七窪地区町内会長の岡村寛次さん。例年、6月上旬ごろまでホタルも舞うという。「真っ暗闇から光がぽーっと現れるときは感動的です」

住民に親しまれる大重谷の水くみ場/イラスト:張 佐和子
下田町のもう一つの水源が大重谷水源。水くみ場が整備されており、20カ所の蛇口から水が絶えず流れ続ける。1回300円で好きなだけくむことができ、「まろやかでおいしい」と評判を聞いた人が次々と訪れる。岡村さんは「子どもの頃から水の大事さ、ありがたさを教わってきた」。自然が生み出す貴重な資源に感謝して、銘水を味わいたい。(代宮司育代)
七窪水源
- 鹿児島市下田町
ホタルの出現状況・駐車場は問い合わせを
TEL:090-5484-1477(七窪町内会長 岡村さん)
大重谷水くみ場
- 鹿児島市下田町
- 料/300円
- P/あり
ここでいっぷく
コイの刺し身と冷たいそうめん
大重谷水くみ場の隣に4月オープンした「大重谷水源こい料理 そうめん流し」。七窪の天然水で育ったコイの刺し身と、冷たいそうめんが味わえる。

“水が命”の料理

民家を改装してオープン
お勧めは、コイの刺し身、こいこく、おにぎりにそうめんが付いた「こい刺身A定食(1,780円)」。マスの塩焼きが付く定食も。コイは臭みを除くために“洗い”で出す店が多い中、「うちは臭みが全くない。自信があるから刺し身で出しているんです」と社長の淵田勝男さん。
ピンク色の身は甘くさっぱりとしていて、いくらでも食べられる。滋養強壮によいとされるコイ。通年営業で、夏バテ対策はもちろん、免疫力が下がりやすい冬にも。
大重谷水源こい料理 そうめん流し
- 鹿児島市下田町63-1[MAP]
- TEL:099-247-7707
- 営/11:00~21:00(L.O.20:30)
- 休/なし
- P/あり
見つけた!
大重谷水源の水で作ったかき氷

行列ができる氷屋、鹿児島市堀江町「柳川氷室」のかき氷は、大重谷水源の水でできた氷で作られる。透き通った氷がシャリシャリと削られ、色鮮やかなシロップと特製ミルクがたっぷり。ふわふわの氷を口に入れると、甘さがじゅわっと広がる。
定番人気のイチゴ、マンゴーのほか、日向夏、コーヒーなど種類豊富でほぼ250円とリーズナブルなのがうれしい。ミルクがけは+50円。
柳川学社長が「大重谷の水で炊いたご飯がおいしかった」と採用した、氷屋ならではのかき氷で夏を感じて。
柳川氷室
- 鹿児島市堀江町19-6[MAP]
- TEL:099-222-4609
- 営/11:00~18:00(かき氷は11/3まで)
- 休/不定
- P/なし

南日本新聞写真部記者
橋口 実昭(62)のおすすめ
鹿児島市下田町のおすすめポイント
市街地から離れた森の中にある七窪水源地は、谷状の地形に水田が広がる自然豊かな所です。6月上旬ごろまで、多くのホタルが乱舞し、水田のあぜや清流のほとりは幻想的な柔らかい光に包まれます。街の騒がしさから抜け出し、蛍火舞う光景を楽しんでみてはいかがですか。
- 鹿児島市下田町データ
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- 人口:2,295人(2017年4月現在)
伊敷ニュータウンや玉里団地から車ですぐ、稲荷川の上流部・棈木(あべき)川沿いの田園地帯。産業遺産の一つ「関吉の疎水溝」がある。大重谷水くみ場近くには野菜や花の直売所「七窪とりたて市」も。